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物流用語集
- アウトソーシング
- 従来内製化していた業務や新たに始める機能や業務について、①コア業務への経営資源の集中 ②専門性の確保 ③コストの削減-などの明確な戦略をもって、設計・運営などの業務を外部化すること。
- アセット型、ノンアセット型
- アセットとは、「資産」の意味。サードパーティー・ロジスティクスにおけるアセット型は、自社の保有する物流ユニット(保管、荷役機能、輸配送機能、情報機能など)を利用して物流サービスを提供する営業手法のこと。一方、ノンアセット型は、自社ではノウハウのみを提供し、資産は外部から調達、管理・運営する。
- 安全性優良事業所(Gマーク制度)認定
- 「貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度)」のこと。荷主企業や一般利用者が安全性の高い事業者を選びやすくするため輸送の安全性確保に積極的に取り組んでいる事業所を認定する制度。
- EDI
- Electronic Data Interchangeの略称。企業間の見積や受注、配送など、さまざまな業務とそれに付随する情報を電子化し、ネットワークを介してデータ交換をすること。
- EOS
- 電子発注システムのこと。発注する側がハンディターミナルなどを持って各棚(あるいは在庫を保管している倉庫、スペースなど)を回り、発注数量を決定する。入力した情報はただちに卸やメーカーに流れ、電話やFAXで再度確認しなくても発注業務が済む。
- 移動ラック
- ボタン操作によって電動式モータで自動で動きます。固定の場所・通路を必要としないためスペースの有効活用につながります。
- 一括物流(一括納品)
- 商品の発注窓口を1ヵ所にまとめ、納品も複数の業者分をまとめて代行納品すること。発注作業が減るだけでなく、集中的な検品・格納作業ができ、納品車両台数を削減にも効果を発揮します。
- SCMラベル
- 納品する箱などに貼る識別ラベル。納品先には予め事前出荷明細送付で箱識別番号と箱毎の中身が確認できます。
- 回収物流
- 不良品や返品の回収、廃棄物や容器・運搬具などを回収することに伴う物流。静脈物流ともいう。
- 帰り荷
- 商品を運び終え、出発地へ戻るトラックを利用して別の商品を運ぶこと。帰り荷の確保により輸送効率向上や環境にも配慮することができます。
- 求貨求車システム
- 空いている車両と、運んで欲しい貨物の情報をマッチングさせる情報システムのこと。
- 共同配送
- 同じ納品先にそれぞれの企業(運送会社)がバラバラに納品に行くのではなく、一台のトラックで一緒に運ぶこと。配送効率化や環境負荷軽減に貢献します。
- クロスドッキング
- 物流センターで、商品が入庫する前に出荷情報を受け、入庫と同時に仕分け、通過させること。商品の格納、保管作業が無くなり、在庫削減に有効であるが、作業を予定通りに進めるためには、ジャストインタイムの入庫が前提となります。
- ゲインシェアリング
- 荷主企業と物流事業者が物流合理化によって得た成果を双方で配分する仕組み・制度。
- 国際複合一貫輸送
- 1つの輸送契約で、複数の輸送手段を組み合わせて2国間の輸送を効率的におこなうサービス。
- コールドチェーン
- 生鮮食品、冷凍食品などを、低温に保ちながら、生産地から消費地まで流通させる仕組み。
- 固定ラック
- 商品を保管する棚。商品の潰れ・汚れを防ぎ、袋物なども整理整頓ができます。
- 在庫管理
- 倉庫、物流センターで数量管理などをおこなうこと。完成品・仕掛品・部品・原材料など棚卸資産の量を適正に管理すること。
- 先入れ先出し
- 先に入庫したものから、順次出庫させ品質劣化を防止する方式。
- サードパーティー・ロジスティクス(3PL)
- 荷主(ファーストパーティー)でもなく物流企業(セカンドパーティー)でもない第三者(サードパーティー)が荷主のロジスティクスを代行するサービス。一括して業務委託をおこなうことにより、企業のSCMがスムーズに進行し、物流の効率化につながる。一般には、サードパーティーは利用運送事業者が担うことが多い。
- サプライチェーン・マネジメント
- 商品の製造から消費者に届くまでを一つのつながった鎖(サプライチェーン=供給網)と捉え、生産や販売、在庫などの情報を企業間で共有することで納期短縮や在庫削減につなげ、経営効率を向上させる手法。
- JANコード
- 日本で使われている標準的な商品コード。JANコードで使われるバーコードは、製造元や商品を示す13桁の数字を示す。商品コードは自社製品に自由に割り振ることができ、製造元となる企業は通産省の外郭団体である流通システム開発センターに登録を申請する。
- 出庫期限管理
- 賞味期限日付近くになった商品を出庫してもすぐに期限切れになります。商品が店舗に陳列され販売できる期間を考慮して、倉庫からの出庫期限を設けて注意を促すように管理します。
- 静脈物流
- 生産過程で出る廃棄物、使用済みの梱包容器の回収、不要となった製品の回収などを「静脈物流」という。
- 生産物流
- 工場で生産された商品を自社の販売拠点である支店や営業所へ供給する、あるいは小売業者が商品センターから各店舗への供給など、自社施設間の商品移動に関する物流を指す。
- 製造日管理
- 食品以外の製品では、製造年月日や入庫年月日で入庫、保管、出庫管理をします。
- ソーター
- 商品を、アイテム別、方面別など目的に応じた置き場に分配する作業システム・機器のこと。
仕分けには、入庫時の仕分けと出庫時の仕分けがあります。入庫仕分けとは、入荷された商品を保管・管理しやすいように品物別・日付別等に分け、あらかじめ定められた保管ロケーションに応じて分類します。
出庫仕分けとは、出荷オーダーに従い商品を取り出し(ピッキング)、届け先別に方面単位あるいは店舗単位、納品車両単位など、目的に応じた単位に分類します。
- WMS
- 倉庫の機能と倉庫作業について管理するシステムのこと。入荷、保管、ピッキング、仕分け、出荷、検品、積載、流通加工作業等に導入する個々の管理システムを総称した言葉。
- 調達物流
- 生産工場が製品(商品)を生産するための原材料を調達する物流、または卸売業、小売業が販売するための商品を仕入れる(納品を受ける)物流。
- TMS
- 輸送、配送の機能や運送作業について管理するシステムのこと。自動配車システム、運行管理システムなど。
- TC
- Transfer Centerの略称。通過型の物流センター。積み替え・仕分け機能が中心の物流拠点。商品の保管や在庫管理といった機能は備えていない。
- DC
- Distribution Centerの略称。保管型の物流センター。商品を一旦保管して、必要に応じて少量多頻度に出荷出来るように整備された倉庫のこと。
- 低温物流
- 定温・冷蔵・冷凍の3温度帯の物流を総称して低温物流と呼んでいます。冷蔵・冷凍倉庫や冷凍車両などの設備が必要となります。
- データキャリア
- 物を自動識別する目的で作られた非接触型IC。製品番号や車両番号などを記憶させ、ある地点を通過するとその情報が読み取れるようにする。他にICタグ、RFID(Radio Frequency Identification)とも言われます。
- デジタルピッキング
- デジタル表示器に出荷数を表示し、商品をピッキングするシステム。従来の伝票をめくりながらおこなう作業に比べ、迅速・正確に作業をおこなうことができます。
- トランクルーム
- 保管を必要とする個人や企業向けに、消費財や書類などの小口保管サービス。
- トレーサビリティ
- 物流における製品、商品自体の動きを示すもの(在庫管理に関するデータ、入出荷日時や温度、配送実績等)、様々な履歴を追跡できること。
- 2室式車両
- 冷凍車の荷箱に間仕切りを装着し、冷凍と冷蔵などの2温度帯の商品を同時に運べる車両。物量に応じて3温度3室まで間仕切りを動かし物量の調整ができる車両(FCD3+1)も開発・特許登録済みです。
- 配送
- 貨物(商品)を物流拠点から荷受人に送り届けること。特に近距離の域内輸送のこと。
- HACCP(ハセップ)
- 食品製造の安全を確保する衛生管理手法である。「危害度分析と重要管理点」を意味する。NASAで開発された手法だが、品質や安全に関する国際基準として注目を集めています。
- パレチゼーション
- 商品をパレットに積み、パレット単位で物流をおこなうこと。発地から着地まで一貫して同一パレットに貨物を積載したまま物流をおこなうことを、一貫パレチゼーションという。
- パレット
- 商品の運搬や輸送、保管用に使用される荷台。材質は木材、樹脂、金属など。
- ハンディターミナル
- 持ち運びができる携帯用の情報端末機器で、バーコードスキャナーなどの機能がついています。入庫・保管・出庫時に商品のバーコード検品などで使用されています。
- バンニング・デバンニング
- バンニング:貨物コンテナに商品を積み込む作業のこと。デバンニング:コンテナから商品を取り卸す作業のこと。
- 販売物流
- 企業が需要者(顧客)に商品を販売するための物流。自社から他社(者)への取引関係によって発生する商品の移動を指し、メーカーから卸売業者、卸売業者から小売業者向け物流のこと。
- PC
- 流通加工センターとも呼ばれる。主に半製品、もしくは未梱包商品を組み立て、商品化梱包、値札、タグつけ、アソート、アッセンブリなどをおこなう目的に整備された倉庫。
- ピッキング
- 保管場所からオーダーその他の作業指示情報に従って商品を取り出す作業のこと。
代表的なピッキング方式として、「摘みとり方式」と「種蒔き方式」がある。
摘みとり方式は、注文に応じて注文先別に必要アイテムを選別・集品する方式。出荷先が多く多品種で、オーダーごとの出荷数は少ない場合に適しています。
種蒔き方式は、注文を集約してアイテムごとのトータル数をピッキングし、その後注文先ごとに仕分ける方式。出荷先が小数でアイテム数が少ない場合に適しています。
- フォワーダー
- 荷主と輸送業者を仲介し、関連する許可、申請などの書類を作成して、ドアツードア輸送をおこなう代理業者。利用運送事業、航空代理店業、海運代理店業、港湾運送業、倉庫業などがある。
- 保管
- 商品を一定期間、倉庫に置くこと。生産と消費との間には時間的なズレが生じます。例えばお米などのように限定期間に作られたものが一年をかけて消費されるものや、メーカーが原材料の安い時期に大量生産するケースもあります。
このような生産と消費の時間的な隔たりを埋める手段として、保管があり、この保管の役割を重視した倉庫を保管型倉庫と呼んでいます。
- POS(ポスシステム)
- 販売時点でおこなう情報管理システム。商品につけられたバーコードを読み取り、売上計上だけでなく商品別の売上データをもとに、仕入れ、販売促進、品揃え等に、販売情報を有効利用するシステムです。スーパーマーケット、コンビニエンスストアーなどで多く採用されています。
- マテハン
- マテリアルハンドリングの略称。一般には倉庫、物流センターで活用される作業機械のこと。代表的には台車、パレット、フォークリフト、コンベヤなどがある。現在はITと絡んでハイテク化しており、作業効率化の武器として注目されています。
- ミルクラン方式
- 巡回集荷の意味。1台の車両で決められたルートを巡回して集荷する方式。
- 無人搬送機
- コンピュータで管理された無人の搬送機で、パレットなどに乗った商品を倉庫の目的の場所まで運ぶ。倉庫内の作業の無人化や冷凍倉庫等の厳しい作業環境の改善に役立っています。
- モーダルシフト
- 幹線輸送をトラックから、鉄道や船舶による輸送に転換すること。交通渋滞解消や排出ガス抑制などの観点から注目されています。
- 輸送
- 物流拠点間の商品(製品)を移動すること。産地と消費地など距離的に離れた区間を、トラック・鉄道・船舶など使い目的地まで運ぶこと。
- 4温度帯
- 4つの温度帯の標準的な目安として、常温(室内温度:マヨネーズ、缶詰など)、定温(10~20℃:お菓子など)、冷蔵(0~10℃:マーガリンなど)、冷凍(-18℃以下:冷凍食品)をいいます。
- 立体自動倉庫
- 立体自動倉庫は在庫を立体的な多層の固定棚に格納する倉庫で、高層ラックにパレタイズ貨物(パレットに載せた貨物)を出し入れするスタッカークレーンと入出庫用の搬送装置、それらを制御するコンピュータで構成されています。1.機械化・自動化による省力化 2.先入先出しなどレベルの高い入出庫管理 3.安全な作業環境 4.多品種商品の保管効率向上などの効果があります。
- 流通加工
- 商品に荷札を貼ったり、梱包、リパック(小分け包装)、ギフト商品の詰め合わせ、商品の選別など、流通段階でおこなわれる商品(製品)の簡単な加工、付加サービスのこと。
- 流通型倉庫
- 単なる保管だけではなく、流通型機能と流通加工を重視した倉庫を流通型倉庫と呼んでいます。スーパーマーケットなどの物流センターでは、流通加工の機能が倉庫に求められるようになりました。
- 冷蔵倉庫
- 保冷構造で冷凍機を設置した倉庫。温度を摂氏10℃から-30℃程度まで、段階別に温度を設定し、食料品などをその品質に応じた温度帯で保管。
- ロケーション管理
- 倉庫内を住所番地のように、区画ごとに番号をつけ、いつ・どこに・どのような品物が・何ケースあるかを番地ごとに管理する方式。商品の日付管理や出荷作業のスピード化につながります。
- ロジスティクス
- ロジスティクスはもともとは軍事用語です。「兵站(へいたん:戦っている最前線の部隊へ物資を供給したり、必要な連絡線を確保する後方支援の役割)」と訳されます。そこから転じて、「原材料の調達から生産・販売に至るまでの物流の過程を“モノと情報の流れ”という視点から総合的にマネジメントすること」をいいます。
- ロット
- 製造や取引をおこなう場合にグルーピングする単位。目的、用途に応じて製造ロット、発注ロット、販売ロットなどと呼ばれる。卸売りの工程などでは、発注や販売時の元になる数字として使用されます。